ハクビシン対策として超音波を使おうと考えている方も多いでしょう。
結論からいうと、ハクビシンは超音波を聞き取れますが、超音波を聞かせれば確実に追い払えるわけではありません。
実際、ハクビシンに20~50kHzの音を聞かせた研究では、耳を動かしたり音源を確認したりする反応は見られたものの、音を嫌がって逃げる反応は確認されませんでした。
そのため、超音波撃退器や超音波アプリだけでハクビシンを退治しようとするのはおすすめできません。
超音波を使う場合も、侵入経路を塞ぐ、餌になるものを片付けるなどの対策と組み合わせることが重要です。
ハクビシンに超音波は効果ある?結論を解説
ハクビシンに超音波を聞かせることで、何らかの反応を示す可能性はあります。
しかし、「超音波を聞かせればハクビシンが嫌がって逃げる」とまではいえません。
ハクビシンの超音波対策を検討する際は、「聞こえる」と「撃退できる」を分けて考える必要があります。
ハクビシンは超音波を聞き取れる
超音波とは、一般的に人間が聞き取れる上限とされる約20kHzを超える周波数の音を指します。
ハクビシンは人間よりも高い周波数の音を聞き取れるため、超音波そのものを認識することは可能です。
ただし、聞き取れるからといって、その音を嫌がるとは限りません。
ハクビシンは超音波を聞くと逃げる?
必ず逃げるわけではありません。
ハクビシンに20~50kHzの純音を聞かせた研究では、耳を動かす、音源を見るといった反応が確認されています。
一方、音を嫌がって逃げるような反応は確認されませんでした。
つまり、
「超音波を聞き取れる」
↓
「音に反応する」
↓
「嫌がって逃げる」
という3段階は別々に考える必要があります。
ハクビシンの超音波の周波数は何Hz?
「ハクビシン 超音波 周波数」で調べると、特定の周波数を使えばハクビシンを撃退できるという情報があります。
しかし、特定の周波数なら確実にハクビシンを追い払えるという根拠は十分ではありません。
実際の研究では、20~50kHzの音に対する反応が調べられていますが、逃避行動は確認されていません。
ハクビシンが聞き取れる周波数と撃退できる周波数は違う
ここは特に注意が必要です。
ハクビシンが聞き取れる周波数が分かったとしても、その中に「ハクビシンを確実に追い払える周波数」が存在するとは限りません。
したがって、「○kHzの超音波ならハクビシンを撃退できる」という情報だけを根拠に装置を選ぶのは避けたほうがよいでしょう。
ハクビシンは高周波が嫌い?
ハクビシンは人間より高い周波数の音を聞き取れます。
しかし、高周波を聞き取れることと、高周波を嫌ってその場所から逃げることは別です。
そのため、「ハクビシンは高周波が嫌いだから、高周波を流せば撃退できる」と単純に考えることはできません。
ハクビシンが嫌いな音・嫌がる音は?
ハクビシン対策では、「嫌いな音」や「撃退音」を流して追い払う方法も紹介されています。
ただし、どの音を流せば確実にハクビシンを追い払えるという明確な方法はありません。
ハクビシンの撃退音にはどんなものがある?
ハクビシンの撃退音としては、超音波や高周波音、大きな音などが挙げられることがあります。
ただし、音による反応には個体差があり、音を聞かせるだけで継続的に追い払えるとは限りません。
また、同じ音を長期間流し続けると、その環境に慣れてしまう可能性があります。
そのため、撃退音を利用する場合も、あくまで補助的な対策と考えましょう。
ハクビシンを追い出す音を流し続けても大丈夫?
同じ音を長期間流し続ける方法はおすすめできません。
ハクビシンがその音を危険ではないものとして認識すれば、効果が低下する可能性があるためです。
さらに、大きな音を使う場合は近隣住民への騒音問題にもつながります。
住宅地では、音による対策だけに頼らないことが重要です。
ハクビシンの超音波撃退器は効果ある?
超音波撃退器は、ハクビシンなどの害獣対策用として販売されています。
設置するだけで使える商品が多いため手軽ですが、ハクビシンを確実に追い払えるとはいえません。
2026年に公開された解説でも、ハクビシンは超音波に反応するものの、逃げる反応は確認されなかった研究結果が紹介されています。
そのため、超音波撃退器を購入する場合も「これだけで駆除できる」と考えないことが重要です。
超音波撃退器を使うメリット
超音波撃退器には、次のようなメリットがあります。
- 薬剤を直接使用しなくてよい
- 設置するだけで使える
- 音による対策を試せる
- 他の侵入対策と組み合わせやすい
一方で、効果の確実性が低いことが大きなデメリットです。
超音波撃退器を選ぶときに確認したいこと
どうしても超音波撃退器を試すのであれば、次の点を確認しましょう。
- 周波数を変更できるか
- センサーが付いているか
- 音の照射範囲は十分か
- 屋外で使用できるか
- 防水性能があるか
- 電源や電池の持続時間は十分か
- ペットへの影響について説明されているか
ただし、これらの機能があればハクビシンを確実に撃退できるという意味ではありません。
あくまで「超音波を利用するなら確認しておきたい仕様」です。
ハクビシンの超音波アプリは効果ある?
スマートフォンには、さまざまな周波数の音を再生できる超音波アプリがあります。
しかし、ハクビシン対策としてアプリを使うことはおすすめしません。
超音波アプリだけでは十分な対策にならない理由
スマートフォンには、再生できる周波数や音圧に限界があります。
アプリ上で「超音波」と表示されていても、実際にスマートフォンのスピーカーから十分な音量でその周波数が出ているとは限りません。
さらに、その音をハクビシンが嫌がって逃げるという保証もありません。
そのため、無料のアプリを試すこと自体はできますが、屋根裏などに住み着いたハクビシンを追い出す目的でアプリだけに頼るのは避けましょう。
ハクビシンの撃退音源を流す方法は?
インターネット上には、ハクビシンなどの害獣を追い払う目的で作られた撃退音源があります。
しかし、「ハクビシン撃退用」と表示されていることだけを理由に、実際の撃退効果があるとは判断できません。
特にスマートフォンや一般的なスピーカーでは、再生できる周波数や音圧に限界があります。
音源を利用する場合も、あくまで補助的な対策として考えましょう。
モスキート音はハクビシン撃退に使える?
モスキート音は、人間には聞き取りにくい高い周波数の音として知られています。
そのため、「ハクビシンにもモスキート音を聞かせれば嫌がるのではないか」と考える人もいるでしょう。
しかし、モスキート音を使えばハクビシンを確実に撃退できるという根拠はありません。
「人間には聞こえにくい高音」だからといって、「ハクビシンが嫌がる音」とは限らないためです。
また、モスキート音は年齢によって人間にも聞こえる場合があります。
住宅地で長時間使用する場合は、近隣への影響にも注意してください。
超音波グッズの選び方
ハクビシン対策用の超音波グッズを選ぶなら、超音波だけを発生させる製品ではなく、光やにおい、音など複数の忌避機能を組み合わせたものも選択肢になります。
超音波だけでハクビシンを確実に追い払えるとは限らないため、異なる刺激を組み合わせることで、1種類の刺激だけに頼らず対策できるためです。
光・におい・音を組み合わせるメリット
ハクビシン対策グッズには、超音波のほかに次のような機能を備えた製品があります。
- 人感センサーに反応して強い光を照射する
- ハクビシンが嫌がるとされるにおいを発生させる
- 警戒させる音や高周波音を発生させる
- 動物を感知したときだけ複数の刺激を発生させる
こうした製品であれば、超音波だけに頼るよりも複数の方法でハクビシンを警戒させられます。
ただし、機能が多ければ必ずハクビシンへの効果が高いとは限りません。
「超音波+光+においだから確実に撃退できる」という商品説明だけで判断せず、設置場所やセンサーの性能、防水性、照射範囲なども確認しましょう。
人感センサー付きならさらに使いやすい
ハクビシンが近づいたときだけ光や音などを発生させる人感センサー付きの商品もあります。
常に同じ刺激を与え続けるよりも、ハクビシンが近づいたタイミングで刺激を与えられるため、設置場所によっては使いやすいでしょう。
ただし、人感センサーの検知範囲や角度によってはハクビシンを十分に検知できない場合があります。
購入前に、設置する場所と製品の検知範囲が合っているか確認してください。
グッズを使っても侵入経路の封鎖は必要
複数の忌避機能を備えたグッズを設置しても、ハクビシンが住宅に侵入できる状態を放置してはいけません。
すでに屋根裏や床下に住み着いている場合は、グッズを置くだけでは解決しない可能性がより高くなります。
超音波グッズはあくまで補助的な対策として利用し、最終的には侵入経路を特定して封鎖することが重要です。
長期間住み着かれている場合は、追い出しや封鎖のほか、適切な清掃などが必要になるケースもあるため、「グッズを置けば大丈夫」と安易に考えてはいけません。
ハクビシン対策で超音波を使うなら注意したいこと
超音波を使う場合は、音が届く範囲やペットへの影響などにも注意が必要です。
壁や障害物があると音が届きにくい
超音波は、装置とハクビシンの間に壁や家具などの障害物があると届きにくくなります。
そのため、ハクビシンが屋根裏にいるからといって、屋外に超音波撃退器を設置すれば十分とは限りません。
ハクビシンの侵入経路について詳しく知りたい方は、以下の記事からご覧ください。
ペットへの影響に注意する
人間には聞こえない超音波でも、犬や猫などには聞こえる可能性があります。
実際、害獣対策用の超音波装置について、ペットへの影響を指摘する解説もあります。
犬や猫などを飼っている場合は、商品の使用上の注意を確認してから設置してください。
同じ音を流し続けない
同じ音を継続して流すと、ハクビシンが音に慣れてしまう可能性があります。
超音波を利用する場合でも、「設置して終わり」ではなく、ハクビシンの侵入状況を確認しながら対策を見直すことが重要です。
超音波より大切なハクビシン対策
ハクビシンによる被害を根本的に防ぐには、音で追い払うことよりも「ハクビシンが住み続けられない環境にすること」が重要です。
ハクビシンの侵入経路を塞ぐ
住宅に侵入されている場合は、まず侵入口を探します。
主な侵入場所には次のようなものがあります。
- 屋根と外壁の隙間
- 軒下
- 換気口
- 戸袋
- 屋根の破損部分
- 配管・ケーブル周辺
- 床下の通気口
侵入口を見つけたら、ハクビシンが内部に残っていないことを確認したうえで封鎖します。
餌になるものをなくす
ハクビシンが住宅周辺に寄りつく原因を減らすことも重要です。
- 生ゴミを屋外に放置しない
- ペットフードを外に置かない
- 果樹の落果を放置しない
- 野菜や果物を屋外に放置しない
- ゴミ箱にはフタをする
餌がある状態で超音波を設置しても、ハクビシンにとってその場所にいるメリットが大きければ、対策効果は期待しにくくなります。
すでに住み着いている場合は追い出しと封鎖を行う
屋根裏や床下にハクビシンが住み着いている場合は、単に超音波を設置するだけでは不十分です。
まず現在いる個体を適切に追い出し、その後に侵入口を封鎖して再侵入を防ぐ必要があります。
なお、ハクビシンは鳥獣保護管理法の対象となるため、捕獲などを自己判断で行わないよう注意が必要です。
自力でハクビシン対策したいけど「効果的な方法や法律について知りたいという方」や、「どの業者に依頼すべきかわからない方」は、以下の記事を合わせてごらんください。
ハクビシン退治に超音波を使うべき?
ハクビシン退治のために超音波を試すこと自体はできます。
ただし、超音波だけでハクビシンを確実に追い払えるとは考えないほうがよいでしょう。
研究では超音波に対して反応すること自体は確認されていますが、20~50kHzの音を聞かせても逃げる反応は確認されていません。
そのため、優先順位としては、
- ハクビシンの侵入場所を確認する
- 餌になるものをなくす
- 必要に応じて追い出す
- 侵入経路を封鎖する
- 超音波などの忌避対策を補助的に利用する
という順番で考えるのがおすすめです。
超音波を使うこと自体を否定する必要はありませんが、「超音波を設置すれば解決する」という考え方は危険です。
ハクビシンの超音波対策に関するよくある質問
ハクビシンに超音波は効きますか?
ハクビシンは超音波を聞き取ることができますが、超音波を聞かせれば確実に逃げるわけではありません。
20~50kHzの音を使った研究では、耳を動かすなどの反応は確認された一方、嫌がって逃げる反応は確認されませんでした。
そのため、超音波だけをハクビシン対策の主な手段にすることはおすすめできません。
ハクビシンが嫌がる周波数は何Hzですか?
特定の周波数ならハクビシンを確実に撃退できるとする十分な根拠はありません。
「○kHzなら必ず効く」という情報だけを基準に超音波撃退器を選ばないようにしましょう。
ハクビシンの嫌いな音を流せば追い出せますか?
音に反応する可能性はありますが、音を流すだけで継続的に追い払えるとは限りません。
特に同じ音を長期間流すと、慣れてしまう可能性があります。
ハクビシンの超音波アプリは使えますか?
アプリを使うこと自体はできますが、ハクビシンを効果的に撃退できるとは限りません。
スマートフォンのスピーカーには再生できる周波数や音圧に限界があるため、アプリだけで本格的な対策をするのはおすすめできません。
ハクビシンを追い出すなら超音波と忌避剤のどちらがいいですか?
どちらか一つだけに頼るのではなく、侵入経路の封鎖を優先してください。
超音波や忌避剤は、必要に応じて補助的に利用する方法が現実的です。
ハクビシンが屋根裏にいる場合、超音波を設置すれば出ていきますか?
超音波だけで出ていくとは限りません。
屋根裏に住み着いている場合は、侵入経路や現在の生息状況を確認し、適切に追い出したうえで侵入口を封鎖する必要があります。
ハクビシンの超音波対策まとめ
ハクビシンの超音波対策について、重要なポイントをまとめます。
- ハクビシンは超音波を聞き取れる
- 超音波に反応することは確認されている
- しかし、超音波を嫌がって逃げるとは限らない
- 特定の周波数なら確実に撃退できるという根拠はない
- 超音波撃退器は単独の対策としては頼りすぎない
- 超音波アプリや撃退音源だけでの対策もおすすめしない
- モスキート音なら撃退できるという根拠もない
- ペットを飼っている場合は使用に注意する
- 侵入経路の封鎖と餌の除去を優先する
- すでに住み着いている場合は、追い出しと侵入防止まで行う
超音波は手軽に試せる方法ですが、ハクビシン対策で最も重要なのは「音を聞かせること」ではなく、ハクビシンが侵入・滞在できる原因をなくすことです。
超音波を使う場合も、侵入経路の確認や封鎖などと組み合わせて対策しましょう。