ハクビシンを捕まえたらどうする?流れと注意点を解説!

・ハクビシンを捕まえたけどその後どうすればいいの?

・事前にハクビシン捕獲後の流れを知っておきたい。

ハクビシンは捕獲して終わりではありません。捕獲時だけではなく処分に関する段取りやルールもあります。自身で捕獲・駆除する場合は、処分まで自己責任で行うというのも1つのルールです(※地域によっては市町村が処分を請け負ってくれる場合もあります)。

本記事ではそんなハクビシンの捕獲後の処分について解説します。捕獲を検討している段階の人も法律的な部分の理解や全体の流れを知るために読んでおきたい内容となっています。是非参考にしてください。

ハクビシンの捕獲・駆除には原則許可が必要

基本的にハクビシンの捕獲には狩猟免許や許可が必要になります

ハクビシンは鳥獣保護管理法(略:鳥獣保護法)と呼ばれる法律に守られているからです。鳥獣保護法は、様々な目的をもって鳥獣の保護管理などを定めていてハクビシンの捕獲・駆除に関しても例外ではありません。鳥獣保護法に違反してハクビシンを捕獲した場合は、「1年以下の懲役又は100万円以下の罰金」と厳しい罰則が科せられます。

また万が一、錯誤捕獲(※1が起きた場合には速やかにハクビシンを放獣しなければなりません。

例えば、正しい手続きを踏みアライグマの捕獲段階で誤って罠にハクビシンが入ってしまった場合、これは錯誤捕獲にあたります。この例の場合、ハクビシンはアライグマとは異なり外来生物法の対象ではないことから捕獲後の流れなども変わります。また、捕獲をするにはそれぞれ申請をし決まりに従わなければならず、結果的に錯誤捕獲の場合はその場で放獣という判断になります。

例外として、一定の条件のもと無免許又は無許可の場合でもハクビシンを捕獲できる場合もあります。例えばある期間中に決められた敷地内であれば無免許・無許可でハクビシン(有害鳥獣)を捕獲することができます。ついては、本題とずれてしまうので別記事で解説します。

ハクビシンの捕獲・駆除を検討している場合はこれらのことを必ず理解し、法律に違反しないように気を付けましょう。

 


※1 捕獲対象以外の鳥獣を誤って捕獲してしまうこと。

ハクビシンを捕まえたらどうする?【主な流れ】

では本題の話に移ります。正しい手順を踏んでハクビシンを捕獲した後はどうするのか?

当然ですが”自由に扱っていいですよ”ということはありません。ハクビシンは捕獲時だけではなく捕獲後の流れについても法律や決まりに従う必要があるのです。

ハクビシン捕獲後の対処は計画しておきましょう

まず初めに、ハクビシンを含む鳥獣を捕獲後にその場に放置することは出来ません。鳥獣保護法によって原則禁止されているため違反すると罪に問われます。ついては、鳥獣保護管理法の第十八条「鳥獣の放置等の禁止」において定められています。

(鳥獣の放置等の禁止)
第十八条 鳥獣又は鳥類の卵の捕獲等又は採取等をした者は、適切な処理が困難な場合又は生態系に影響を及ぼすおそれが軽微である場合として環境省令で定める場合を除き、当該捕獲等又は採取等をした場所に、当該鳥獣又は鳥類の卵を放置してはならない。

出典:e-GOV https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=414AC0000000088

端的に言うと、基本的に捕獲した鳥獣の放置は許されませんが、適切な処理ができない状況にある場合や周りの環境に影響が少ない場合はその限りではない。となります。

捕獲された鳥獣を安易に放置しないことや錯誤捕獲を起こさないために、必ず正しい対処について理解し、計画を立てて捕獲を行う必要があるということです。

ハクビシン捕獲後の主な4つのパターンとは?

ハクビシン捕獲後の流れについては大きく分けて4つのパターンがあります。

①許可申請者が殺処分と廃棄を行う。
②自治体や業者に対処を依頼する。
③飼育する。
④食用として頂く。

①許可申請者が殺処分と廃棄を行う

ハクビシンの殺処分や廃棄は捕獲許可申請者が責任をもって行います。

各自治体のやり方やルールに従って処分を行うため、必ず指示に従うようにしましょう。

捕獲後に回収をしてくれるケースや、一般廃棄物として排出するといった方法が一般的です。

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②自治体や業者に対処を依頼する

ハクビシンの自主捕獲を申請した時点で基本的には申請者が責任をもって処分まで行います。

ただ、何らかの理由で自身では処分できない・したくない場合は、各自治体へその旨を伝えてみましょう。市町村により異なりますが、害獣捕獲・駆除や処分などを請け負っている地域もあります。そのような事業をしているのか、また事業の対象に自身の状況は当てはまるのかなどを確認しましょう。大抵は各市町村のホームページに記載されています。

処分を業者などに依頼することも可能です。業者によっては死骸の処分や清掃・消毒のみ行ってくれるところは存在します。まずは相談してみるとよいでしょう。

③飼育する

ハクビシンって飼えるの?とびっくりされる方も多いでしょう。ハクビシンの飼養を明確に禁止している場所もあるので確認をとる必要はありますが、ハクビシンは地域によっては飼うことができます。また、ハクビシンは、大人になると基本的に懐きませんが、赤ちゃんの場合は保護してそのままペットとして懐いてくれる可能性は十分にあります。

④食用として頂く

猟師の方はハクビシンをとって食用にすることがあるようです。さらに中国や東南アジアでは「ハクビシンといえば食用」と認識されているほどで、実は美味しいお肉です。ただ、野生動物を食用にするまでの工程含め素人では難しい部分も多々ありますのでやるときは知識と経験のある方に付き添ってもらうことをオススメします。

ハクビシン被害は再発しやすい

害獣被害というのは、「繰り返しやすい」ことをご存じでしょうか。当然ハクビシンも例外ではありません。ハクビシンは家屋害獣と呼ばれ森などよりも人間の食べ物がある町で好んで生活しますから、意外と近くに潜んでいるかもしれません。

ハクビシン被害が再発しやすい理由としては主に以下の3つがあります。

①繁殖力が強い

ハクビシンは妊娠期間が約2か月と短く、1度に約1~4匹産みます。また、生まれた幼獣は、10か月程度で成獣になることができますその生態から、家の中又は家の周りに駆除等をしたハクビシンとは他のハクビシンが生息している可能性が十分にあります。放っておいたら数匹、数十匹となってしまっていたケースも少なくありません。

②冬に暖かい場所を探す

ハクビシンは冬眠しないため、冬になると暖かい建物内に住み着きやすくなります。

ハクビシンが容易に侵入できないように対策をとる必要がありますが、素人ではハクビシンの行動経路の把握なども難しいため無理せず専門家による調査と対策を依頼しましょう。

③糞尿による2次被害

ハクビシンの糞尿は人体に有害なので無視せず必ず処理しましょう。ため糞という習性でハクビシンは一か所に糞尿をためるため、それが天井裏の腐敗や悪臭、ノミやダニ、菌の増殖などの根源になります。ハクビシンを駆除するだけではなくプロによる清掃や消毒、ひどい場合は建物を一部リフォームが必要になるほど間接的な被害が大きくなりやすいです。これは、ハクビシン単体を駆除しても解決する問題ではありません。

重要なのはまた同じことを繰り返さないこと2次被害にあわないことです。一度ハクビシンが出没しているエリアでは、同様のことが起きてもおかしくありません。家屋だけではなく、畑などをもつ農業者の方も同じで食物や果物のために何度もハクビシン被害にあう可能性がありますから対策が必要です。

ハクビシン駆除はプロに依頼するのがおすすめ

ハクビシンの捕獲と処分は非常に面倒ですが、再発がしやすいので厄介です。せっかく駆除しても被害を何度も繰り返すのは身体的にも精神的にも辛くなってしまいます。対応策としてオススメなのは、初めからプロの業者に駆除を依頼することです。

①糞尿などの清掃(除去・消毒等)
②状況に合わせた再発防止策
③駆除のリスクなし
④免許や許可が不要
さらに、自身で駆除した後でも残ったノミ・ダニの駆除や殺菌・消毒、清掃などを依頼することが可能なので健康被害の防止にも活用しましょう。

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